逆質問と大人のマナー 面接を細心に大胆に乗り切る方法

シニアの転職はイバラの道、といっても大げさに聞こえない人もいるでしょう。年齢不問と応募要項にあったとしても、書類選考を通るのは至難の業です。何十社にも応募を重ね、やっとのことで面接までこぎつけた!と思ったら、あえなくノックダウン。

 

そんな破目に陥らないように、面接には万事怠りなく臨みたいものです。シニアの就活では、それなりの観点を意識しなければなりません。“面接の心得大人バージョン”を確認しておきましょう。

 

 

早期退職者は不利?逆質問はした方が良い?

早期退職をポジティブにとらえる

早期退職制度を利用し転職に踏み切った場合、そこがマイナス点になるかどうかが気になってしまう、という声があります。ひと昔前であれば、リストラ対象者は「業務上評価されていなかったのでは」という見方もされましたが、今の時代の早期退職は会社の経営政策としてごく当たり前にある事情です。

 

グラフを見れば早期退職者の募集については、2009年をピークに安定的に推移していますが、上場企業といえども、すでに珍しい話ではないということです。また、こちらは本社単位での調査結果となっているため、分社化、部門切り離しなどを含めると依然として高い数値となることが予想されます。

出典元:東京商工リサーチ

 

世界に名の知られた大企業でさえ、かつては目玉であった部署を手放すことで経営強化を図ります。その際に放出される人員が、個人的な能力に乏しいとはもはや誰も考えないでしょう。

 

むしろ経営状態が順風満帆な企業から個人的な事情で転職する人よりも、転職理由が明確な分、安心されるかもしれません。

 

例え早期退職の勧告が不本意なものであったとしても、人生の大きな転機と捉え、面接においてはネガティブなイメージを感じさせない話し方の工夫をしてください。

 

質問しないと受け身と見られて不利に

面接はセルフプレゼンテーションの場ではありますが、シニアの場合、一方的なアピールだけではうまくいきません。自分の話をするだけして、相手企業に何も質問しないのではただの売り込みです。その会社で本当に働きたいという意欲が伝わらず、興味不足・研究不足とみられます。

 

「紹介されたからとりあえず来た」と思われると、かなり不利です。企業との良縁は自分で取り結ばなければなりません。応募した企業への質問は必ず用意をしてください。

 

ここで、会社のホームページに載っているような内容や、自分の働く条件・待遇ばかり聞いていては、平凡で俗っぽい印象を残してしまいます。会社側の説明にからんだ内容や、自分の与えられる業務・期待される能力についてポイントを突いた質問をぶつけられるとインパクト大です。

 

誰でも聞くような質問は、まさに面接のマニュアルをなぞっているようなものです。シニアの面接では、「さすが」と相手をうならせるような質問力を発揮してください。

 

面接官 質問内容
人事・担当部署 営業の仕事についての質問ですが、担当者1人あたりのお客様の件数と、具体的なフォローについてお聞かせください。私はこれまで○○の営業を行なう上で××のような取組みを行なってきました。今後役立てることはできますでしょうか。
人事・担当部署 仕事の受注に関してはどのような経由で行なわれているのでしょうか。体制の中で御社ならではの取り組みはございますか。もっとも多い案件規模や納期までの期間はどのくらいでしょうか。
人事・担当部署 競合企業と差別化されるために特に力を入れていることがあれば教えてください。営業担当者に具体的に指示していることなどはございますか。
社長 社長が企業経営をなさるうえで、従業員に求めることとはどのようなものでしょうか。

 

 

面接で評価を下げるのはそのクセかも!

大人になるほど注意される機会が減る

シニアの年代では、前職でもそれなりの地位にあり、すでに「大先輩」でしたよね。例え何か気づいた点があっても、面と向かって注意や指摘をしてくれる人はいなかったはずです。

 

そのため、自分ではまったく気づいていない妙なクセがあるかもしれません。もしも面接でうまくいかないのなら、徹底的に自分の行動をチェックしておく必要があります。

 

友人や家族から態度について何かいわれたことはなかったでしょうか?妻から日頃「いつも上の空」「話を聞いていない」などと小言をいわれているのであれば、同じ印象を面接の場でも与えているのかもしれません。

 

落ち着きがない、逆に反応が遅い、などは面接に向けて意識するだけでも、修正できます。就職支援訓練では、徹底的に模擬面接を行ないますが、面接官役のなると相手の細かい動作が気になるといいます。家族を相手に是非、模擬面接を試してみることをお勧めします。

 

面接で気をつけたいしぐさチェックポイント

面接で評価を落とすしぐさや態度には次のようなものがあります。

  • 足・腕を組む
  • ペンをもてあそぶ
  • 手元が落ち着かない
  • 背もたれにもたれかかる
  • イスを揺らす、貧乏ゆすりをする
  • 話の途中でかぶせるように話す

面接の始まりのときには、緊張していても、次第にいつものクセが出てくるものです。特に年代が高いほどこの傾向があるので、注意してください。また、視線・口調にも気をつけなければなりません。

  • 相手の目をみない、あるいは凝視する
  • 面接官が複数でも1人にしか目がいかない
  • 声が小さく不明瞭
  • 話に具体性がない
  • なれなれしい口調
  • 過剰な尊敬語・謙譲語
  • 「前の職場」「うちの会社」を連発する

 

これらは、面接官に不安や不快感を与える可能性があります。また、表情のメリハリにも配慮してください。日本人に圧倒的に多い、意味不明な笑顔は面接ではマイナス点です。真剣な表情との境を明確にしましょう。

 

 

最終面接でなぜか不採用になる人の共通点とは

相手企業のニーズにマッチしていない

書類上ではキャリアやスキルが評価されていたにも関わらず、あと一歩のところで採用を逃すというパターンをくり返す人がいます。本人はショックで落ち込んでしまうでしょうが、何が悪いのかを突き止めなければいつまでも改善できません。

 

面接時を振り返り、評価を落とすような受け答えをしていなかったかを良く考えて下さい。例えば、経験内容を誇張し過ぎていたなどはなかったでしょうか。

  • 経験を誇張した
  • 成功談をひたすら自慢した
  • 人脈を誇らしげに語った
  • 専門用語を多用した

大きなプロジェクトへの参加をアピール材料にしていたが、面接官に深く掘り下げて質問され、一部に関わっただけだったことが発覚するなどは良く聞く話です。相手側には不信感しか残りません。

 

面接では経験値のアピールも必要ですが、成功談よりもむしろ困難や挫折の経験を取り上げ、苦境をいかに乗り越えたのかという方が興味を引きます。

 

個人的に素晴らしい人脈があったとしても、直接業務に役立つようなものでなければ、意味をもちません。また、異業界への転職はもちろん、同業界であっても、専門用語をやたら並べたり、流行りのビジネス用語を多用すると嫌味な感じになります。

 

せっかく書類審査では“会社のニーズに合うかも”と期待されているのに、面接で「これはダメだ」と評されるのであれば、どこかで読み違えているということです。自分の「売り」を押し付けるのではなく、会社が求めている人物像を探っていかなければなりません。

 

ここを良く理解しなければ、「大変優秀な人材ですが、ウチでは要りません」の評価からは、逃れられないでしょう。

 

 

最終面接では会社の文化になじめるかが問われる

面接が数段階に分かれている場合、始めの方では経験・スキル・レベルなどの能力面が確認されます。実務面で問題がないと判断されると、最終段階では人間性がメインとなってきます。

 

個人の価値観と会社の文化がうまくなじめるのか、仕事や人生に対する姿勢が、周囲にどう波及するのか。採用する人材は、組織の規律と成長に大きく関係してきます。特にシニア世代では、影響力が期待されるため、人間性がより重視されるでしょう。

 

最終面接では、社長や役員などの幹部が立ち会います。その際に投げかけられる質問には、予想できないものもあるようです。

 

戦国武将の中でリーダーとして尊敬するのは誰か?
自分を色に例えると何色か?
好きなスポーツはあるか?その理由は?

 

一見、まったく業務と関連性がないようにも感じますが、理解力や思考の速さに加え、価値観、人生観などを読み解く意図があるのかもしれません。

 

また1次2次面接よりも、入社後の目的意識をさらに問われる場合があります。単に就職したいという、あいまいさを捨て、その会社で生きる自分を明瞭にイメージしておく必要が出てきます。

 

最後の最後で通らないというのは、最終面接に対する戦略ができていなかったという事実しかありません。ここまでくれば何とかなるだろうという甘い考えは、通用しません。謙虚さを忘れず、応募企業の求めるところをしっかりと考えることが大切なのです。

 



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